第15回 日本補完代替医療学会学術集会開催にあたって
平成24年11月17日、18日に第15回日本補完代替医療学会学術集会が開催されます。そのお世話をするよう拝命いたしました東京女子医大消化器外科の喜多村でございます。
私も含め団塊世代は近い将来高齢者群に入る事により日本はかつて経験のない高齢化社会を迎えます。残念ながら3大疾患(癌、心疾患、脳血管疾患)や生活習慣病の発生頻度は必然的に高くなり、医療費の飛躍的増加は避けられない状態になります。しかし国の財政は借金まみれである事から医療費抑制に動き始めています。此の侭では医療崩壊はすぐそこまで近づいているのが現実です。
医療費抑制の為の方策が色々検討されていますが、国民にとって負担の少ない最善な方策は、単純に高齢者が健康である事以外にありません。ただ長生きするのではなく健康にはつらつと老後を過ごす事が、国民の幸せであり、国の財政規律を健全にする唯一の方策と考えます。すなわち高齢化社会における予防医学の重要性が此処にあるのです。
補完代替医療は西洋医学と共同で疾患治療に邁進して来ましたが予防医学の観点からその有用性を検証したいと考えます。第15回大会では会員の皆様から多くの知見を発表して頂き、その有用性を広く知らしめ、補完代替医療が近い将来保険医療に組み込まれる礎となることを期待します。
第15回日本補完代替医療学会学術集会
会長 喜多村陽一 |